透過が難しい真鍮のホルンをCTスキャンして、光造形と粉末焼結(ナイロン)造形で再現。
CTスキャンを用いて、配管の形状を詳細にスキャンし、実際に音が出るホルンを造形することに成功。
工法概要
【形状取得】
工法 | CTスキャン |
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使用装置 | Phoenix v|tome|x c450 |
【3Dプリント ベル】
工法 | 光造形方式 |
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樹脂 | TSR-883(シーメット株式会社製 エポキシ樹脂) |
積層ピッチ | 0.15mm |
【3Dプリント 本体】
工法 | 粉末焼結方式 |
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樹脂 | PA12(ナイロン粉末) |
積層ピッチ | 0.12mm |
使用装置 | EOS P 396 |
JMCのソリューション


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管楽器「ホルン」をCTスキャンでリバースエンジニアリングして、光造形と粉末焼結(ナイロン)造形で再現しました。
ホルンは金管楽器の一種で、真鍮で作られています。真鍮はCTスキャンのX線の透過が難しい素材なので、正確なデータを作成する為には読み取り後のデータの修正も重要な課題でした。
今回は「Phoenix v|tome|x c450」を使用し、X線の線量が高く透過の難しい素材もある程度対応できるようにしました。 読み取れたCTデータはノイズが入っており、そのまま3Dプリントすることはできません。面の定義(3Dデータを本体と同様に3Dプリントできるように修正すること)による手作業で、丁寧にノイズを修正していきます。注意したことは内部の空洞を実際のホルンと差異が無いようにしたことです。
モデリングが完了したデータをCADデータ化し、3Dプリントを行いました。今回はベルの部分をナイロン粉末、主管から抜差管の本体部分をナイロン粉末で作成しています。ロータリーとマウスピースの部分もデータの作成は完了しましたが、作成時間の関連で今回は元のパーツを使用しています。
今回使用したCTスキャナ
CTスキャンでのリバースエンジニアリング、3Dプリントまでの過程をYoutubeで公開しております。