横浜市資源リサイクル事業協同組合と神奈川県産業技術センターの共同研究「古紙を原料としたバイオエタノール生産技術」で開発を進めている、バイオリアクターの反応槽の試作品を光造形で製作しました。
工法概要
【撹拌槽】
工法 | 光造形方式 |
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樹脂 | TSR-883(シーメット株式会社製 エポキシ樹脂) |
積層ピッチ | 0.15mm |
追加処理 | 表面段差処理、クリア塗装 |
【ABS蓋】
工法 | 切削加工 |
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樹脂 | ABS |
JMCのソリューション
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概要
今回の試作は古紙を撹拌して糖化発酵、エタノールの取り出しを効率的に行うことを目指したものであり、撹拌中に古紙がダンゴ状に固まってしまうことを防ぐために螺旋形状の撹拌翼があるデザインでした。
光造形モデルおよび攪拌翼の形状
使用される古紙のサンプル
また内部で古紙がどういう状態になっているか可視化する必要があり、切削工法では攪拌翼の一体加工が難しかったため、光造形モデルの積層段差を研磨し透明にすることで、一体での作製を可能としました。これにより合計2度形状試作を行いましたが、1形状あたりの試作納期は1週間程度。コストについても切削の半分以下にて製作が可能となりました。また全てを光造形にて製作するのではなく攪拌装置の軸を固定する蓋の部分には強度を持たせるためABSの切削加工としています。
テクニカルショウヨコハマ2016で展示された試作器